松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年10月4日「 心を動かす 」
おはようございます。今日は初めて朝ブログを書いています。
最近ブログを見てます言ってくれる方も増えてきて少し空気読んだ投稿にしようか悩んでおりますが
世の中に影響力を及ぼすまではありのままをつぶやいていとうと思っております。
さて、ただいま サンふじ の葉摘み真っ最中。
春先の状況からは想像ができないほどすごくいいりんごがなっていてビックリ。
しっかり地色が抜けて ほぞ が深くて就農してから今までで一番いいんじゃないかと11月が楽しみです。
春先の絶望的な状況からお義父さんが試行錯誤をして新しい技術をとりいれて
りんごを作り続けて50年たつ今でもりんごがよくなるためには頑固にならず受け入れる柔軟性を持ち
収穫するその日まで努力し続ける姿勢は尊敬します。
一緒に作業できていることに感謝です。
ここからはチョットダークなつぶやきになりますので心臓の弱い方はここでやめといてくださね。
僕は注文を頂いたお客様には不通の方以外はお礼の気持ちでこちらから電話をさせていただいてます。
その日も30年のお付き合いの方にお礼の電話をしたところ
一杯入っているから一言言わせてもらっていいかな と
・気候のせいというのはよくわかるんだけど年々味がおちてるね。
だから今年から違う品種にするからよろしくね。
と言われました。
就農する以前からのお客様だったので丁寧にお礼を言って電話を切りましたが心の中は???
なんかモヤッと。
たしかに最近の気候によってここ西山もおおきく気温がかわりました。
ただ 人 ができる作業は毎年手を抜いているわけではないし、毎年前年の反省を生かして作業量はふえている。
それでも気温の高い、低いで品質は大きくかわってくる。
今年は春先の暖かさ、梅雨前の猛暑、梅雨明けからの長雨、9月の台風。
人は今年のりんごに絶望している状況でもりんごの木はその年、その時の最高のりんごをならそうと黙々と頑張っているんです。
人がりんごのお手伝いと以前から書いていましたがそんなの僕のおごりでした。
人が出来る事なんてりんごの木の生命力の前ではたいしたことないんです。
寒さの中でも、灼熱の太陽の下でも、降り続く雨の中でも、折れそうな風の中でも必死で実をならそうとするりんごの木をみていたらそう思えました。
なら人が出来る事は何か。精一杯ならしてくれたりんごを丁寧に待ってくれているお客様にお届けすることなんじゃないかと。
そのりんごの出荷されるまでのストーリーを伝えれるように。
僕はあるサイトで正体を隠してどこで作られているかもかくしてりんごを出品させていただいています。
今年で3年目になりますが、なぜそんなことをはじめたかというと
お義父さんの作っているりんごが松川町というイメージではなく味だけで評価してもらいたかったこと。
りんごの売買ではなく人と人とのご縁、思いを大切にした心を動かすようなお取引をしたいため。
お陰様で今では出品させていただくと即完売になるほど反響を頂いております。
只、売れるからといって大量出品する予定はありません。
あくまでも1人1人の方とのお取引、ご縁を大事にしたいので。
前のブログにも書きましたが農家は90%以上辛い思いをしてますが残りの10%で心を揺さぶられる感動を頂けて頑張ることができています。
頂いた感動はお返ししたい。
今の世の中、自動化、無人化、セルフサービスがすごい勢いですすんでます。
そんな世の中だからこそ人でなければできない あきない を目指していきたいと思っています。
もし味が落ちた。昔からのお付き合いだからと僕たちに義理を感じて選んでいただいているとしたらお気になさらず他の美味しいりんご園に行って下さいね。
その現実も受け止めながらこれから毎年、毎日少しずつ前に進んでいきます。
こんな不器用な農家でもいいよと言って下さる方
これからもどうぞよろしくお願いします。