松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年4月22日「 反省 」
毎年、毎年年末には今年の反省を生かして翌年改善することをきめるのですが
今シーズンは初めて行う作業を2つ。
1つは高密植栽培のりんごの樹の枝を出すために目傷と言って枝のないところの芽の上にナイフで一つ一つ傷をつける作業です。だいたい1本の樹に10から20か所ぐらい
傷を入れるのですが作業が終わるころには握力が無くなるくらいきつい作業です。
傷を入れるりんごの樹はざっと2000本・・・・。
でも地味な作業をしたおかげで写真のように葉が出てきてくれました。
これが将来の枝になってくれます。
2つ目は 花付けといって蜂の代わりに花の中心の花に花粉を付ける気の遠くなる作業です。
しかも花粉も作らなければいけなくて
まず花粉のもとになる花を摘むところから
これは 王林 の花ですが
その前になぜこの作業をするかというと
りんごというのは一部例外はありますが多品種の花粉じゃないと受精しない果物です。
なので畑に1種類の品種を植えても花は咲いても実にならない状況になってしまいます。
そうならないように多品種を植えて 蜂に受精のお手伝いをしてもらっているのですが
最近の気候変動で花の咲くタイミングやミツバチの減少などで受精がうまくいかない年が続いています。
それを補うために人の手で花付けを行うんです。
王林の花をひたすら摘んで
この摘んだ花を
葯と言って花粉になるものだけにするためにやくおとしをします。
この機械に花びらを入れると
花びらが取り除かれて葯だけになります。まだ不純物があるのでふるいにかけると
葯だけになります。
これをトレーに薄く広げて開葯器にいれて
花粉を発芽させます。
これを精製器かけて花粉を取り出します。
少しずつ入れて丁寧に人力でぐるぐるぐるぐる。
すると
これが純花粉になります。
王林の樹3本からとれた花粉は
たった40g
左が花粉を取り終わったカスで右が純花粉。
作業量に対しての得れるものが少ない。
でも今 花粉はすごく貴重なものなんです。
販売されているものがなく自分で作るしかないし花粉を作る機械も高額なものばかりなんです。
なので古い機械を大切に使います。
この採れた花粉に石松子をまぜて梵天で花粉付けをしていきます。
これはこれで無間地獄のように花びらがあります。
しかも時間のないので日々早出、残業。
働いて働いて働いて今年のりんごつくり過去いちばん手をかけるつもりで頑張っています。
まだまだ書きたいのですが今度をあおばを寝かしつけなければいけないので
続き近いうちに。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年2月12日「 いやいや機 」
人の気配が全くない西山ですが姿なき訪問者はいるようです・・・・。
え。 大きい。 しかも爪鋭そうだし。 何でしょう?
足跡がはっきり付くくらい雪が多くて先日は一晩でこのありさま。
何年かずっとほしかった秘密兵器も装備して出動!!
まさか除雪機を個人で買う生活をするとは思ってもいませんでした。
どんな天気でもぐりの散歩は必須で
目の見えないぐりにはもはや虐待ではないかと。
人気のない山奥でそれなりに生活しております。
今週末2月15日は 大阪茨木市の類農園彩都店様 での販売会。
しばらく人と話してなかったので今からドキドキしております。
販売用のりんごを準備していてびっくり
めっちゃ美人!!
この時期のりんごにしては素晴らしい質で思わずかぶりつきたくなる衝動が。
それぐらいおいしそうなりんご、喜んでくれたら嬉しいです。
静かな西山ですが家の中では小さな怪獣がいやいや期全盛期。
アマゾンで耳栓注文しました。
早く届きますように。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年1月7日「 天 秤 」
あけましておめでとうございます。
やっと ブログをあげることができました。
昨年は大変お世話になりました。
りんご狩り中止などたくさんの方にご迷惑と不愉快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。
ただそんな状況でもたくさんの方から温かいメッセージやハガキ、お手紙等いただき支えていただいて
2025年シーズンも終えることができました。
正確に言いますと2月に最後の販売会を予定してますが一応締めということで。
あとあと自分の振り返りという意味でも記録として書きますが
昨年は畑的にもプライベートでも大変苦しい1年でした。
自分の ”やりたいこと” と ”やらなければいけないこと” の間でたえず悩んでいました。
自分の環境とSNSを通じて入ってくる世間とのギャップ。
特に9月以降はひたすら毎日悩んでばかりで作業以外何かをやろうという気すらおきない日々でした。
そんな日々のさなかでの サンふじ の不作。
りんご狩りの中止。
さすがに心 ぽっきり折れました。
折れたというより心が無くなった感じでしたね。
なんで農家やってんだろう? とか なんでこんな目にあうんだろう? とか なんで? なんで? ばかり
年が明けて数日たちますが いまだにその悩みは継続中で
きっと解決することはないんだろうなと諦めております。
毎年 綱渡りのような状況ですがバランスをうまくとりながらゆっくり丁寧に歩んでいこうかと思います。
今年は1月4日からスタートダッシュで選定作業開始です。
鳥の鳴き声しかしない静かな環境で
1人と一匹が楽しそう。
小さな応援団に助けてもらいながら
2026年シーズンスタートです。
昨年末 自家用の配達や、納屋に来ていただいたお客様。
販売会にきていただいたお客様。
そしてお手紙、ハガキ、郵便、電話をいただいたお客様
皆さんに支えられて 今年をスタートすることができました。
ありがとうございます。
そしてあっぷるハウス宮下のりんごを手にしていただいたお客様。
皆様のおかげで 農家として存在することができています。
今シーズンもよろしくお願いします。
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下の業務日誌”
2025年8月6日「 短い短い夏休み 」
4月中旬からのほぼ休みなしの作業が一区切りつきました。
ここから約10日 お盆まで短い夏休みに入ります。
ただやることがないわけではなく、消毒からメインのダイレクトメールの発送、受付 猿との対決・・・・。
いつ休めるんだろう 考えると暗くなるので前向きに。
我が家の猿の楽園と化した 圃場。
一生懸命作業して今年はと期待をしていた矢先の被害で精神的にまいってしまいました。
落ち込んでても前に進めないので将来の勉強代だと思って今できることを
初めて導入する 電気柵。
昨年の町の講習会でいつか役に立つかなぁと参加したのが今年役に立ちました。
暑い中 義父と業者の飯川さんと3人で。とても立派な電柵ができました。
今まで自分になかった知識。被害はあったけれど将来のためにいい勉強になりました。
今では猿の被害も見られず精神的にもかなり楽になりました。
失われたりんごも多かったけど残ったりんごたちを守ることができてりんごも喜んでくれるはず。
我が家の 奇跡のりんご です。
それが終わったら 高密植栽培の枝引き
これも今年というより将来のための作業。
暑い中日陰もなく 今思えばよくやれたなと自分をほめてあげたい。
将来この畑にリンゴがたくさんなったらきっと男泣きすると思います。
それが終わったら
2025年度 ダイレクトメールの発送作業です。
この発送が終わると
農作業だけではなく販売の仕事も始まります。
ここから農家は総合総社のような業態になって肉体的にも精神的にも厳しい期間に入ります。
それを乗り切るためにお盆までしっかり休もうと思います。
リラックスして充電しようかなぁと思った矢先
新たに猿の被害が・・・。
さて見なかったことにして家で休もうと帰ると・・・・。
「おっ!休みか? あそぼーぜ」と言わんばかりにわんぱくが。
俺 今年後半乗り切れるか?
少し不安な 園主です。
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下の業務日誌”
2025年7月2日「 羅針盤 」
暑い、暑い。
暑さでバテたついでに毒は吐きます。
自分が思うにこの暑さは令和元年を思い出します。
あの時は右も左もわからない状況でただただ農家という仕事に絶望しなぜ農家になってしまったんだろうかと後悔ばかりしていました。
あれから7年。
我ながらよく続いてる。
自分はけして優秀なサラリーマンではなかったので考えてたことといえば
今週末の休みどこ行こうか?
今度のボーナスでどこ旅行いこうか?
新しくできたお店いってみようか?
そんなことばかり考えていて
来年はこうなっていたい。 とか
今の自分にはこれが足りないからこうやってみよう とか
何年後にはこうなっていたい とか
そんなことなど考えず毎日を過ごしていました。
なので農家になったときは 休みはない ボーナスはない 福利厚生はない 仲間もいない
ほんと絶望でした。
まぁ農家になる道を選んだのは自分なので自業自得なんですがほんとタイムマシーンほしいって思ってました。 最近も思うけど・・・。
じゃぁ7年たって何してるかというと
少し離れた場所に今までとは全く異なる形の圃場を増やし
こちらも今年から少し実をつけることができるまで大きくなって。
少しずつ農家の仕事が楽しくなってきました。
圃場を増やすことで仕事量も出費も莫大に増えて そうなると 休みもなくボーナスどころか少なかった給料がさらに少なくなったけど
将来のために圃場を増やすことが必要だと思い 今 耐えて頑張っています。
農家の仕事は毎日考えさせられることばかりでやることは全て未来につながっています。
例え今日の作業が今年結果としてでなくても来年のために 再来年のためにという作業が本当に多いんです。
いつか新しい圃場に美味しそうなりんごいっぱいになった景色見たら多分 泣きます。
うまくいくか保証はないですが信じて未来のために頑張ります。
そして今年も帰ってきました
すっごい汚されるから巣を作らせないおうちも増えてきましたが
我が家は見守ることにしています。
すっごい汚されるけどすっごい励まされることも多くて仲間のいない自分には季節限定の仲間なんです。
今年は無事に5羽 巣立つことができました。
すっごい汚いけど。
また来年。
戻ってきてね。
未来は今の積み重ね。
今日は先週からの続き。
今日何か行動すれば少しだけど未来は変わる。
50歳近くになってすごく実感しています。
7年前に決断した行動が今につなっがてる。
この子の未来はどんな未来になっているのか?
父親として伴走していきたいと思います。
長い毒吐き日記読んでいただきありがとうございました。
ちなみにダイレクトメール作成中です。 が 昨日シナノスイート 木 1本丸々サルに食べられました。
今年は受精の大切な時期に寒波に襲われ数量がかなり少なそうです。
標高800mという立地が今年は仇になりました。
今年の未来は暗そうです・・・。

































