松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下の業務日誌”
2026年9月28日「 心を動かす 」
前々から大事にしていることなのですが 皆さん最近心動いたことありますか?
スマホを見ているときの表情。みんな無表情。
レジも無人だし、いたとしても挨拶してくれる店員のほうが少ないし。
いた!!
身近に表情豊かな子が
景色が変わるたびに ”おっっ”
手に取るものがすべて目新しくて、興味津々。
なぜこんな話かというと
最近48歳にしてファミリカーなるものを買うことになりまして、いろんなお店をまわりました。
まずびっくりしたのが値段。今のファミリーカー 名前ほど可愛くない値段。
慎重に後悔のないように試乗させてもらいました。
初めてのお店も伺うことがあったのですが 挨拶がなかったり、私語が大きかったり、どこに止めていいかわからない時も誘導がなかったり
ヒアリングも提案もなかったり。買っていただくというより売ってやる感。ひしひし伝わってきました。
これなら車の自動販売機があればいいんじゃないかと思うお店もありました。
お前何様だよって言われるかもしれませんが 自分も20代の頃車の営業マンをやっていてそりゃあ厳しく指導されました。
ストレスで胃潰瘍になりお客様の前で倒れたこともありました。
車を売ることってこんなに大変なんだと。その当時どうしたら売れるかひたすら考えてましたね。
とても苦しかった営業時代 なので働いていた販売店の車種は正直候補に入ってなかったのですが 僕が車を探していると知って元同僚が試乗だけでもと連絡をくれました。
候補に入ってないことも正直に伝え義理で試乗だけしに訪問したのですが敷地に入った時から誘導、挨拶、妻や子供への心使い すべてが他社とは別次元でした。
僕だけが感じたわけではなく妻も感心するくらい素晴らしくて。
この対応は自分たちだけじゃないかとじっと観察していましたが 来店されるお客様皆さんに同じ対応をしていて。
正直自分たちの使い方をすべて満たしてくれる車ではなかったのですが
「このお店でお世話になりたいね」 妻と同じ意見でした。
売れなかった営業時代、いい車を作らないメーカーのせいばかりにしていましたが 違いましたね。
自分の力不足でした。
久しぶりに心を動かされました。
では販売する自分はちゃんとお客様と向き合えているのか?
慢心していないか?
自分にとっては畑に行けばたくさんあるりんご。あって当たり前のりんご。
お客様にとってはお金を払っていただいて楽しみに待っていてくれるりんご。
大切な方の喜んだ顔を想像して注文をいただくことを忘れずに
人にしかできない商い 少しでもご縁を頂けた方の心を動かせる商いをしていきます。
それにしてもまさかこの車になるとは
人の心は動くとすごいパワーでるんですね。
頑張って働きます。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年8月28日「 無銭飲食 」
シャインマスカットのように最近は甘い品種が人気なようで
りんごでいえば 群馬名月、金星、シナノスイート。
特にシナノスイートは古い品種なのにここ最近人気が急上昇。
この流れにのって売って売って売りまくるぞオーーーーー!!
という流れに乗れないところが当園の不器用なところ。
義父の文雄さん 甘い品種が嫌いらしく甘い品種が少ないんです。
「自分不器用なんで」
自分事でなければかっこいいーー。しびれるぅー。それでこそ男!!
と惚れちゃうところですが これが自分事になると
もうちょっと器用に生きれないものかね。と思ってしまう心の狭い婿でございます。
少ない本数を大切に育てていたのに
自然界で生きる獣たちもなぜか甘い品種がだーーい好き。
まだ色もつかない青いうちに食べに来ます。
とうとううちにも来ました。
イノシシです。
しかも大きくておいしそうな実から食べるんです。
何のために作業をしてきたのか?
イノシシは夜行性のため畑の被害は朝一にきずきます。
その日の始まりがすごく落ち込んだ気持ちからスタート。
自然と共存。さっきの話と一緒で自分に害がなければ素晴らしい言葉ですが
実際は共存なんてできませんね。
食うか、食われるか。
こちらはコガネムシとカブトムシ。
人がわちゃわちゃしている姿を
巣立ったツバメたちが上から眺めています。
いよいよりんごシーズンがスタートです。
今年も最後まで走り切れますように。
パソコンでハローワークの求人情報検索しながらでした。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年8月6日「 いつのまに 」
気がつけばトンボも飛び回り 朝晩はすっかり涼しくなってちょっと秋を感じられる季節になりました。
このコメントが年取ったなぁと思いますがちゃんと風流がわかるようになるんですね。
例年ですと海の日くらいには夏前の作業が終わり少し長い夏休みをとって日ごろのうっっっっっっっっっっぷんをはらして収穫時期へと入るんですが今年は・・・・・・・・。
まだ木の上にいます・・・・・・。
自分でやるといった高密植栽培。年々作業量も増えて暑い日は死神の存在を感じながら何千という枝を無言で紐で固定しています。
やってもやっても終わりのない作業。
そんな作業の追われていると年に1回のダイレクトメールの作業が遅れてしまい 少しの雨の合間に発送作業
義父には付き合っていただいてほんと感謝。
郵便局に持ち込んで発送料払う手が震えてしましました。
物価高。
何もかも値上がって 値段下げましたぁというセリフは昔もっと聞いてたのにこの先は聞けないかもしれないですね。
そんな暗いことは考えずなんとか今年もダイレクトメール発送させていただきました。
類農園さんの販売会の日程も仮ですが決まってきて
いよいよシーズンが始まりそうでソワソワしてます。
どうやら今年はまとまった休みは取れそうにないですが
この子がもう少し大きくなった時には一緒に夏休みがとれるように今は頑張ります。
早速注文を頂いております。
すっごくすっごく嬉しくて ありがたくて 励みになります。
毎日作業に ぐりの介護に、子供の面倒にと一段落付くととてもお礼の電話をかける時間ではないので
必ず連絡させていただきますのでご了承ください。
さて 作業行ってきます。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年6月2日「 景色 」
すぐ人のせいにする安川です!!
子供が生まれてから何かの前でじっとする時間がなく、明日にしよう、明日にしようと呪文のように繰り返していたら
ブログの更新がまったくできていない最近。
りんご狩りが無くなってから人とのつながりががっつり減ってしまってどうせもう忘れられてるんだろうなと自暴自棄にもなっている最近。
この文だけ見るとかなり人としてヤバいひとになってますなぁ。
それでも作業のほうはなんか光明が見えたスタートになりました。
前回ブログにも書いた 花付け の作業。
僕がりんご農家になって1番やりたくなかった作業。
それを今年 休み返上して見渡す限りの花びら一つ一つに手で花粉を付けした作業の結果が
付けたばかりのころは効果がわからずへこんでましたが日が進むにつれて効果がはっきりと出てきました。
農家の仕事で手をかけたものが目に見える効果として出ることはあまりないので就農して初めて やった という達成感が得られました。
じゃあ今までなんでやらなかったの?と思われるかもしれませんが
世界のりんご栽培で花付けをする国は日本だけでミツバチがいれば受精すると説明を受けてきました。
まわりでも人の手で花付けをするりんご農家さんは少なく、散布機でする農家さんとミツバチを入れる農家さんがほとんどで。
お義父さんも 昔やったことがあるけどそんなに効果は感じられなかった と言っていたし。
それでも就農してから春先の受精に悩まされ下伊那中のりんご畑を見て回り気になる木があれば飛び込んで園主の方に話を聞かせてもらう中で
(飛び込みはサラリーマン時代の飛び込み営業の経験で何の苦にもならないところが経験値ですね。)
最近の気候とここ西山の気候にはミツバチだけでは厳しいんじゃないかと、手間をかけてミツバチは補助的に考えてみようと今年花粉作りからのスタートとなりました。
全てが初めてのことで一人ぶつぶつ言いながらの期間でしたが
やってよかった。
お義父さんも 今までこんな受精のいいことは初めてだと嬉しそう。

ただ受精がいいだけでおいしいりんごができるかはこれからの問題ですので安心はできませんが。
未来に向けて作業内容が確立できたことは大きい出来事でした。 ただ大幅に春休みは減りますが・・・・。
今年の初めてはそれだけではなく 出たんです。
イノシシ。
もうすごいパワーでありとあらゆるものを掘り返されて。追い打ちで鹿も出て新芽を全部たべられて、サルの大群も押し寄せて
もう西山サファリパークになっています。
そんなわけで今年もお世話になりました。
電気柵張りました。
こんな調子では電気柵だらけになってしまう。
でも張ったおかげで猿が悲鳴を上げて逃げていき、鹿もイノシシも侵入の挑戦のあとは見れますがまだ侵入はされずに済んでいます。
明るい未来と不安の未来がありますが初めていい受精が見れた畑はいい景色で足取り軽く畑に迎えています。
そろそろDMの準備もしなきゃで鞭を打ちながら頑張ります。
松川町のりんご農家”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2026年4月22日「 反省 」
毎年、毎年年末には今年の反省を生かして翌年改善することをきめるのですが
今シーズンは初めて行う作業を2つ。
1つは高密植栽培のりんごの樹の枝を出すために目傷と言って枝のないところの芽の上にナイフで一つ一つ傷をつける作業です。だいたい1本の樹に10から20か所ぐらい
傷を入れるのですが作業が終わるころには握力が無くなるくらいきつい作業です。
傷を入れるりんごの樹はざっと2000本・・・・。
でも地味な作業をしたおかげで写真のように葉が出てきてくれました。
これが将来の枝になってくれます。
2つ目は 花付けといって蜂の代わりに花の中心の花に花粉を付ける気の遠くなる作業です。
しかも花粉も作らなければいけなくて
まず花粉のもとになる花を摘むところから
これは 王林 の花ですが
その前になぜこの作業をするかというと
りんごというのは一部例外はありますが多品種の花粉じゃないと受精しない果物です。
なので畑に1種類の品種を植えても花は咲いても実にならない状況になってしまいます。
そうならないように多品種を植えて 蜂に受精のお手伝いをしてもらっているのですが
最近の気候変動で花の咲くタイミングやミツバチの減少などで受精がうまくいかない年が続いています。
それを補うために人の手で花付けを行うんです。
王林の花をひたすら摘んで
この摘んだ花を
葯と言って花粉になるものだけにするためにやくおとしをします。
この機械に花びらを入れると
花びらが取り除かれて葯だけになります。まだ不純物があるのでふるいにかけると
葯だけになります。
これをトレーに薄く広げて開葯器にいれて
花粉を発芽させます。
これを精製器かけて花粉を取り出します。
少しずつ入れて丁寧に人力でぐるぐるぐるぐる。
すると
これが純花粉になります。
王林の樹3本からとれた花粉は
たった40g
左が花粉を取り終わったカスで右が純花粉。
作業量に対しての得れるものが少ない。
でも今 花粉はすごく貴重なものなんです。
販売されているものがなく自分で作るしかないし花粉を作る機械も高額なものばかりなんです。
なので古い機械を大切に使います。
この採れた花粉に石松子をまぜて梵天で花粉付けをしていきます。
これはこれで無間地獄のように花びらがあります。
しかも時間のないので日々早出、残業。
働いて働いて働いて今年のりんごつくり過去いちばん手をかけるつもりで頑張っています。
まだまだ書きたいのですが今度をあおばを寝かしつけなければいけないので
続き近いうちに。





























