松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年5月19日「雨にも負けそう、風にも負けそう」
最近はこんな物も運ぶようになりました。
これ乗用草刈り機なんです。
畑を離れたところに借りたため定期的に草刈りに行くのですが載せるのもドキドキしちゃって
タイヤと足場がずれないようにきをつけて下がります。
高所恐怖症の僕にとってはもう恐怖でしかなく、お義父さんの倍以上の時間がかかります。
まさか軽トラでこんなものを運ぶとは、農家の仕事は大変です。
大変と言えばりんごです。
今年もというか今年は今まで以上に厳しい状況になってしまいました。
花が咲くところまではとてもいい状況で期待をしていたのですが、最近の状況は木に実がないんです。
農家同士会ったときは合い言葉のように
「どう?実ついてる?」
というのがお決まりです。
正直全体でどれくらいのりんごがなるのか、もう少し時間がたたないとわかりませんが
4年連続で厳しい年になりそうです。
ただ救いなのは落ち込んでいても
「どうしたの?元気だせよ」
と言ってくれているように見つめてくれるので
ついつい笑顔になっちゃいます。
農家の現実をつきつけられて自然と共存することの難しさ、知惠、工夫
そして忍耐することの大切さを学んでいます。
まぁ、たまに現実逃避で逃げますがメリハリつけて
今日も絶賛”自転車レース観戦中”です。
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年5月9日「3度あることは4度ある?」
うー。寒いです。
GW明けなのにこの寒さ。
特にここは標高800mあるのでそれはもう寒い。
こうなると困る子は
この子達。
りんごの花にとってはとても大切なミツバチくん達がここ最近の寒さで飛ぶことができません。
そうなるとどうなるかというと
花は受精することができずに
パラパラと落ちてしまうんです。
本来なら受精して
このように少しずつりんごのかたちになってくれるのですが
今年もここにきて大ブレーキがかかってしまいました。
畑をみまわしても受精ができずにまだ花びらが残っている木がおおくあります。
今この状態だともうりんごになることはありません。
気候って難しい。
動けない子がここにも
「早く家に入れてくれぇ」
と、言っているようないないような。
それでも残ったりんごたちを大切にしながら今年も乗り越えなければ。
まだまだ脅威はありますが
かかってこい
長雨、日照り、台風、害虫・・・・・。
けっこうあるなぁ。
お手柔らかにお願いします。
チームあっぷるハウス 少し兵力減ってしまいましたが秋に向けて頑張ります。
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年5月3日「はじめのいーーーーっぽ」
就農して4年目になりました。
今まで自分から何がやりたいと思ったことはなく今までのお付き合いの関係を崩さないように従事してきました。
(それでもだいぶ僕の個性が強くお客様に不愉快な思いもさせてしまったことがあるかとは思いますが個性なのでお許し下さい・・・。)
そろそろ自分としての農業のかたちを試行錯誤してみたいと
本決まりではないですが、新しい圃場を借りることにしました。
景色もすごくよくて中央アルプスもしっかり見えて、南アルプスも眺めれます。
こんなところで収穫できるりんごはすごく美味しいんだろうなぁと今から楽しみです。
来年春から苗木を植えて、収穫できるまでもう少し時間がかかりますが
少しずつかたちになっていくのが今から楽しみです。
そして新たについでにもう一つ。
前々からお義父さんが「わしも車が欲しい」とハイカラな事を言っていたので
「じゃぁ農園としても使えるように折半しましょうか」
とうまくその気にさせて待つこと3ヶ月
ジャーン。
車種から色からナンバーから全ての権限は僕がにぎり、働く車が一台仲間入りしました。
そして リアガラスには
お義父さん「わし、恥ずかしくてどこにも行けん。」だって。
どうか見かけても煽らないで下さいね。
そして
「可愛いね」って声をかけてあげてくださいね。
おだてるとすぐ喜びますので。
乗る心地はプロに聞いてみました。
とてもいいそうです・・・・。
小さい農園ながらも少しずつ前に、そしてチャレンジしながら
小さな苗木のように毎年少しずつ成長していけるように。
どこかで「あんちゃ また何かはじめた」
と言ってもらえるように
今日も絶賛「となりのおんじをひたすらおだててます」
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年4月25日「ロードオブザりんご 第二章」
標高800mのここ西山のりんごの花も咲き始め、いよいよ今日からチームあっぷる始動です。
今日から何をするかというと
一輪摘花という作業です。
そう、字のごとく無数に咲いた花びらを中心の一輪を残して全部摘んでいきます。
この花びらを
こんなふうに。
どれくらいやるかって?
これ全部・・・・。
どうやってやるかって?
人力です・・・・・。
諸行無常のはじまりです。
これからの3ヶ月間はひたすら心を無にして手を動かします。
たくさんの花びらを落とすので
ぐりも花びらをブルブルとはらっています。
昨年はこの時期に寒波が来て中心花がやられてしまったのですが
今年はとてもいい中心花がたくさんあります。
まだまだスタートしたばかりなので気が早いのですが
今年のりんごは期待ができそうです。
この花が実になるなんてまだ信じられませんがここからはあっという間に時間が過ぎていきます。
早くりんごを食べたいし、皆さんに食べてもらいたいなぁ と
なかなか心を無にできない自分であります。
松川町のりんご農園”あっぷるハウス宮下”の業務日誌
2022年4月19日「 一歩前へ 」
ここ西山もりんごの花が今にも咲きそうです。
こちらは「王林」の花です。
もう少しで満開になりそうです。
こちらは「ふじ」のつぼみです。
りんごの花が咲くと畑は白い花でいっぱいになります。
白い花が咲くとりんご農家はしばらくの間大忙しになるんです。
花が咲いてから7月いっぱいまでは雨の日も風の日も作業が続きます。
「そろそろ覚悟はできたか?」と
畑に行くとりんごの木に脅される毎日です。
昨年はこの時期には花がほぼ満開でそのあと凍るような寒気がはいり
花が寒気にやられるという被害にあいました。
今年は去年のことを教訓にして少しでも被害を少なくしようと
畑の草を刈っています。
そうすると地表の温度が上がって霜の被害も若干少なくなるんです。
ここから収穫までの長い期間、ほんとに気候との戦いです。
秋にはどんな景色がひろがっているか?
残り少なくなったりんごを食べながら1人妄想中です。